乱視と遠視
乱視と遠視について
乱視とは屈折異常の一つで、目に入った光が網膜よりも手前の光の焦点を結んでしまう為に、物がぼやけて見えてしまう状態の事をいいます。なぜ、その乱視になってしまうのでしょうか。残念ですが、はっきりした原因は分かっていません。しかし、主に考えられる原因としては、成長に伴った屈折の状態の変化、遺伝による影響と環境による物が考えられています。では、それぞれの原因について説明していきたいと思います。
- 成長に伴う屈折状態の変化
眼球の成長は、生まれてから20歳頃まで常に成長し続けており、その間、屈折の角度は誰もが近視の方向に向かっているのです。つまり、誰でも近視になるという可能性があるのですが、大人になってから、眼鏡が必要な人と裸眼で良い人に分かれてしまうのは何故でしょうか。
ここで重要なポイントになってくるのが、【遠視】の存在です。遠視の状態というのは、子供の頃なら誰しもが持っています。子供の頃に適度な強さの遠視を持っていると、成長にしたがって進行する近視により焦点御の帳尻が合ってくるようになります。しかし遠視の程度が弱い場合は、成長に伴って近視が進行していくと正視の焦点を通りこしてしまうことで、近視となり眼鏡による矯正が必要な状態になるのです。
- 遺伝の場合
近視の遺伝率は、なんと90%近くと言われており、最近の研究では【近視】に関連する遺伝子を特定することにも成功しています。しかし、近視の原因として、角膜の屈折力や水晶体などが近視の直接的な原因と考えられている症状は、環境による後天的な影響も関係していると考えられています。そのような事から、必ずしも遺伝的な要因だけが【近視】の原因とは限りません。この分野に関しては、日夜研究が続けられており、今後の研究の成果によって近視の後天的な要因だけでもあらかじめ排除する事が出来ることを期待したいです。
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